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歩き遍路22日目

歩き遍路 22日目 歩き遍路の記録

12月26日、4回目の区切り打ちが始まった。
宇和島を出発し、41番龍光寺、42番佛木寺、43番明石寺を巡って約24kmを歩く。

初めての冬遍路で寒さや野宿に不安を感じながらのスタートだったが、最後には思いがけないお接待に恵まれた。
真冬ならではの寒さと、人の温かさを感じた一日だった。

行程表

12月26日 はれ
  • 10:00
    出発
    1. 宇和島
    2. 別格6番 龍光院
    3. 光満休憩所
    4. 道の駅みま
  • 12:30
    41番 龍光寺
  • 13:30
    42番 佛木寺
    1. 歯長峠
    2. 卯之町
  • 16:30
    43番 明石寺
  • 18:30
    卯之町

    ビジネスホテル

歩き遍路 22日目

4回目の歩き遍路スタート

12月26日、晴れ。

今日は4回目の区切り打ちの初日だ。

前回の夏の区切り打ちから約4か月。全体では22日目の歩き遍路になる。

今回の日程は1月4日まで。

年末年始を歩き遍路で過ごしながら、四国を歩くことにした。

春や夏の遍路では、たくさんの歩き遍路さんと出会った。

真冬のお遍路では、いったいどんな出会いが待っているのだろう。

再開地点まで移動

夜行バスで愛媛県の八幡浜まで移動し、そこから電車に乗って前回の打ち止め地点だった宇和島へ向かった。

宇和島駅に到着したのは10時。

まずは駅からほど近い、四国別格二十霊場6番札所の龍光院へ向かった。

大師堂で今回のお遍路を再開することを報告し、道中の安全を祈願する。

これで4回目の歩き遍路が始まった。

八幡浜駅
八幡浜駅
宇和島駅
龍光院

初めての冬遍路

今回は初めての冬遍路ということで、防寒対策も準備してきた。

白装束の下には薄手のダウンジャケット。

上下には保温性の高いインナーを着込み、軍手と、頭からかぶるタイプのネックウォーマーも用意した。

荷物は少し重くなったが、夏や春と違って水分を大量に持ち歩く必要がない。

そのぶんで、ある程度は相殺できる。

ただ、一つ気になっていることがあった。

寝袋だ。

今回もできるだけ野宿するつもりだが、持ってきた寝袋は春の遍路で使ったもの。

カタログスペックでは、快適温度域が5℃前後のものだ。

果たして真冬でも大丈夫なのだろうか。

少し不安を抱えながら、宇和島を出発した。

まずは41番龍光寺へ

今日の目的地は43番明石寺のある卯之町。

宇和島から龍光寺、佛木寺を経由して明石寺までは約24kmだ。

卯之町は鉄道や高速道路が通り、宿泊施設や飲食店も多い。

区切り打ち初日の行程としては、ちょうどいい距離だと思った。

まずは41番龍光寺を目指す。

宇和島からは県道57号線を北へ進む。

光満川に沿った谷間の道は、緩やかな登りが5kmほど続く。

冬の遍路道は、春や夏とは雰囲気がまったく違った。

冷たく張り詰めた空気が、自然と背筋を伸ばしてくれる。

光満休憩所

歩き始めて約1時間。

11時30分、光満休憩所に立ち寄った。

ここは木造のしっかりした遍路小屋で、季節が良ければ野宿にも利用できそうだ。

真冬とはいえ、上り坂を1時間も歩いていると、額にうっすら汗がにじんでくる。

「冬でも歩けば暖かくなるものだな」

そう思いながら、休憩所でバックパックを下ろした。

ところが、じっとしているとすぐに寒くなる。

やはり冬だ。

少し休んで、再び歩き始める。

光満休憩所

三間地区

光満休憩所から1kmほど歩くと、龍光寺のある三間地区に入った。

三間は周囲を山に囲まれた盆地で、田園風景が広がるのどかな場所だ。

周辺にはコンビニや飲食店もあり、道の駅みまにはレストランもある。

歩き遍路にとって、食料の補給にも便利な地域だ。

案内板を頼りに進み、12時30分、龍光寺に到着した。

41番龍光寺を参拝

龍光寺は、三間地区の小高い丘の上に建つ景観の良いお寺だ。

境内へ続く石段は幅が広く、一段一段の高さも低い。

疲れた足でも比較的登りやすく、歩き遍路にはありがたい造りだった。

龍光寺の石段
龍光寺からの眺め

龍光寺の特徴

龍光寺は、弘法大師が稲荷明神を祀ったことが始まりと伝えられている。

明治以前の神仏習合の面影も残っており、参道では山門ではなく鳥居をくぐって境内へ向かう。

四国遍路の中でも、特徴的な札所だ。

41番龍光寺

参道の老舗 長命水

参道には、お遍路さんにも人気の飲食店「長命水」がある。

私もここでうどんをいただいた。

歩き遍路の休憩や昼食にも利用しやすいので、時間があれば立ち寄ってみるのもおすすめだ。

42番佛木寺へ

次の札所は42番佛木寺。

龍光寺から北へ約3km弱と近い。

県道31号線を一本道で進むため、道に迷うこともない。

周囲には田んぼが広がり、のどかな冬の田園風景が続く。

田んぼはすでに刈り取られているが、それもまた冬らしい風情がある。

その向こうには山々が連なっている。

「あの山の向こうに明石寺があるのかな」

そんなことを考えながら歩く。

車で移動していたら、おそらく考えることもなかっただろう。

こうした何気ない風景や距離感を感じられるのも、歩き遍路の魅力だと思う。

佛木寺を参拝

龍光寺から1時間弱で、佛木寺に到着した。

佛木寺は、牛馬の守護仏として信仰を集めてきたお寺で、現在では動物の健康や供養を願う人々にも親しまれているという。

境内にある家畜堂も印象に残った。

42番佛木寺

歯長峠を越えて明石寺へ

佛木寺を出ると、次はいよいよ43番明石寺だ。

距離は約10km。

さらに北へ進んでいると、「歯長峠登山口」の案内板を見つけた。

佛木寺から明石寺へ向かうルートには、歯長峠遍路道を利用することができる。

曲がりくねった車道をショートカットできるため、歩く距離を短くしたい場合には便利なルートだ。

歯長峠の標高は約500m。

一見するとかなり険しそうだが、登山口自体が標高約200mの場所にあるため、実際に登ってみると標高差は数字ほど大きくない。

とはいえ、山道には変わりない。

冬の山道を一歩ずつ登っていく。

歯長峠登山口
歯長峠登山口

峠を越えると、今度は肱川に沿った県道を北へ進む。

時刻は15時を過ぎていた。

冬の日没は早い。

山に囲まれたこの辺りでは、すでに太陽が山の向こうに隠れ、辺りは薄暗くなってきた。

少し急がなければならない。

43番明石寺へ

16時頃、明石寺のある卯之町に入った。

卯之町は、岩瀬川と肱川が合流してできた台地に広がる町だ。

明石寺は山の中腹にあるため、市街地から境内までは緩やかな登りが続く。

明石寺を参拝

30分ほど歩き、ようやく明石寺の境内に到着した。

冬の木々に囲まれた境内は静かで、どこか神聖な雰囲気が漂っていた。

43番明石寺
43番明石寺

今日の宿探し

参拝を済ませ、今日の宿を考える。

テントと寝袋は持ってきている。

今日はどこかで野宿するつもりだった。

17時、明石寺を出発して麓の町へ戻る。

しかし、すっかり日が暮れてしまった。

思いがけないお接待

真っ暗な道を歩きながら、とりあえず目についた飲食店に入り、夕食をとることにした。

食事をしていると、女将さんから声をかけられた。

「お遍路さん、今日はどこに泊まっていきますか?」

「この先の休憩所で野宿するつもりです」

そう答えると、女将さんは少し心配そうな顔をした。

「この辺りは盆地だから、夜はかなり冷え込むよ。危ないから、宿を手配してあげる」

そう言って、近くのビジネスホテルに電話をして予約を取ってくれた。

思いがけない親切だった。

これも、お遍路のお接待の一つなのだろう。

真冬の野宿に少し不安を感じていたところだったので、ありがたくお言葉に甘えることにした。

今日は案内してもらったビジネスホテルに泊まることにした。

初めての冬遍路

今日一日を振り返る。

4回目の区切り打ち、そして初めての冬のお遍路。

宇和島から龍光寺、佛木寺を経由して明石寺まで、約24kmを歩いた。

日中は防寒具を身につけて歩けば、寒さはそれほど問題にならなかった。

むしろ上り坂では、軽く汗ばむほどだった。

「冬のお遍路も、意外と歩けるな」

初日の終わりに、少しだけ自信がついた。

明日からも、無理をせず自分の体と相談しながら歩いていこう。

寺情報

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